仏像彫刻、今日この頃

某月某日
奈良を旅した。
行きたいと、かねて望みながら中々踏み出せずにいたが、今彫っている東大寺戒壇堂四天王の一つ、広目天の
実物を今一度見ておきたいという実需から躊躇なく軽やかに腰を上げた。

昨年も一度訪れているが、その時は接写感覚ではなく、広角レンズ・距離5メートル的視線で観たというか眺めただけであった。

今回は、衣の揺らぎ・斜め方向からのシルエット・わきの下の衣など写真では判別できない個所を、眼を皿のようにして見つめてきた。

が、そこで写真を撮るわけにも、写生するわけにもいかず、結局前衣が思った以上に奥行きがあることを発見しただけだった。

広目天の命は、その「眼ちから」にあるので、最後は顔貌を如何に仕上げるかにかかっていると思う。

今まで彫った仏像は、対象の絵なり写真なりはあるが、出来上がりは自分だけの形に仕上がってもそれはそれなりにオリジナルとの比較を取り沙汰されることはないが、今回はこの世に一つの仏像が対象なだけに、余り違ったものは戴けない。(と自分で決めている。)

今まで寸分たがわずという気構えで彫っていないので、今回は中々彫りが進まない。

今のところまだ、彫りすぎという失敗はしていないが、そろそろ「ここはもうこれ以上彫れないな」という領域に入ってきた。

画像

この広目天がなんとか満足のいくものに仕上がったら、今度は一尺ではなくもう少し大きなものに伸ばしていきたいと思う。

彫りたいと思う仏像には自分の趣味嗜好が反映されるようで、私は不動明王などの明王より、四天王・神将に惹かれる。
四天王の残りの三神をとは思うが、広目天でこの遅速では一年に一つか。

如来・菩薩を並行しながら彫ろうかと今は考えている。

既にキャビネットの一角に、彫りあげた10体近い小さな仏像がせめぎ合っている。

またまたスペースが必要となりそうである。




ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント